森から生まれ、森を産み出す蜂蜜づくり

2023/11/27 10:03


森から生まれ、森を産み出す蜂蜜づくり


僕らが目指しているのは「発展するほど森林が豊かになる」蜂蜜づくりの形です。収益の一部(現在は年間売上の5%と設定)を「多様性の豊かな森づくり」に投資しています。このページでは、僕らがこれまでに取り組んできた森づくりの様子を少しだけご紹介します。


2024.6.29
鈴ヶ段ビオトープ植樹祭


西粟倉村で森づくりに取り組む「株式会社 百森」さんと協同して「ビオトープ」として整備を進めている鈴ヶ段(すずがだん)で植樹祭を開催しました!



選んだ樹種は12種の広葉樹。「将来の森の姿」を想像しながら選びました。今回の植樹で重視したのは、次の3点。


① 土地と気候条件に合った、村に自生する樹木であること


② 低層木・中層木・高層木のバランスがとれる組み合わせであること


周囲の生き物たち(主に鳥や虫)の食べ物になること


この条件を満たしながら、僕たち人間も楽しめる要素をプラスして、樹種を選びました。

「養蜂にとってプラスになる(蜜源植物である)」などは特に考えず、「生物多様性の豊かな森林」を目指した形です。



梅雨時期にも関わらず、当日は奇跡的に晴天!大人も子どもも楽しみながら、合計40本を植樹しました



植樹をする場所まで全ての資材を運ばなければなりません。現地は急峻(きゅうしゅん)な場所もあるため、これが一苦労。みんなで力を合わせて作業を進めていきます。


西粟倉村は鹿の生息数がとても多いため、「ただ植樹をする」だけでは、すぐに鹿に食べられて枯れてしまいます。一本ずつ、植えた木の近くにポールを打ち込み、鹿よけの柵で囲んでいきます。


ネットを杭で固定したら、近くを流れる河から汲んできた水をたっぷりとかけてあげます。初夏の森に緑の葉っぱがキラキラときらめいて、木々も喜んでいるみたい。子どもたちは水を汲みにいくついてに水浴びもしていて、とても楽しそう。


この川にも、生き物が棲める場所や水たまりをつくって、いろんな生き物が集まるようにしていきたいと考えています。



みんなで力を合わせた結果、あっという間に40本を植え終わりました!まだまだ、これは最初の一歩。楽しみながら、手をかけながら、みんなでこの場所を育てていきたいと思います。


2023.12.11
トチノキの植樹


村内の森で、メンバーが種から育ててくれたトチノキの苗を植樹しました!


トチノキ(上記の写真)は養蜂業界では「横綱」と呼ばれるくらい、たくさんの蜜を出す樹木でもあります。でも、花が咲くまで40年…!!!


僕たちの世代では、花が咲くところは見られないかもしれません。ギリギリ、見られるかな?でも、子どもたちの世代で豊かな森となり、蜂さんたちの恵みにもなることを願っています。



2023.12.7
鈴ヶ段ビオトープづくりプロジェクト


2023年の新しい取り組みとして、村内の鈴ヶ段(すずがだん)という場所で「川沿いのビオトープづくり」をスタートしました!完成図が上記の写真です。池があり、様々な植物が息づく、気持ちの良い場所。それでいて、多くの人が気軽に立ち寄れる、アクセスの良いビオトープを目指すことにしました。


でも、現実は厳しい!実際の現地は、上記の写真:左のような状態。倒木が何本も重なり合い、その上に草が生え放題になっています。メンバーみんなで力を合わせ、草を刈り、倒木をチェーンソーで切って片付けていきます。倒木は良い感じに腐っていたので、運び出さずに端に積み、生き物たちの棲家にしました。そして、3時間後…見違えるように綺麗になりましたー!(上記の写真:右)


大変な作業ではあるのですが、メンバー全員が「やりたくてやっている」ので、誰も休憩を取りたがらない!笑みんな笑顔で、楽しく作業しました!これは最初の小さな一歩。まだまだ、やること、やりたいことが山積みです!時間をかけて一歩ずつ、たくさんの生き物が暮らせる場所をつくっていきます!


2023.11.1
サルナシの植樹


村内の森でサルナシの苗を植樹しました。サルナシは海外では「キウイベリー」と呼ばれ、スーパーフルーツとして扱われています。その実は様々な動物の大好物!数年もすれば、たくさんの実がなり動物たちを養ってくれるでしょう。


さらに、この実は人間が食べてもとっても美味!森で採れる実の中で一二を争う美味しさではないでしょうか!数年後が今から楽しみでなりません。


2023.9.26
レンゲの種まき


僕たちの仲間が村内で挑戦している「無農薬田んぼ」で、レンゲの種まきをしました。日本の原風景といえば、稲穂が風に揺れトンボが飛び交う田園風景。田植えの前にはレンゲの花を育て、薄紫色の小さなかわいい花々が田んぼ一面に広がっていたといいます。


田んぼは「陸の干潟」とも言われ、生物の多様性が非常に豊かな場所です。しかし近年ではレンゲの花も、育てる農家さんは珍しくなりました。


来年の春には、田んぼ一面にレンゲの花が咲き、その中で蜂さんと他の生き物たちが仲良く暮らす景色が見られるかもしれません。「美味しいレンゲの蜂蜜が採れたらいいなぁ」ワクワクしています。。レンゲの花はその後、土に鋤き込まれ、稲を育てる肥料となります。小さな範囲ではありますが、お米と蜂さんたちが仲良く暮らせる世界が、ここに生まれることを願っています。


2023.3.23
かわいい芽が出ました!


昨年は、年間売上の5%を使って「苗作り」に取り組みました。秋に森で採取した“種”と“稚樹(=木の赤ちゃん)”は、地元で山林管理や山林活用の事業に取り組む「株式会社百森」にお預けして、大切に育てていただいています。雪に閉ざされた厳しい冬が終わり、暖かい日差しに心もゆるむ春。その種たちから、かわいい芽が出はじめました!


このまま数年に渡って大きく育て、森に還してあげようと思います。森に植樹したあとも、そのままにしておくと、鹿にパクリと食べられてしまいます。囲いをして、鹿が届かない高さになるまで育ててあげなくてはなりません。5年もあれば自分で育っていける大きさまで育つでしょうか。森に植えてあげられる日が、今から楽しみです!


2022.10.11
森の種取り&稚樹レスキュー!


僕たちの“森づくり”。記念すべき第一歩は、“苗づくり”です。そのための“種”と“稚樹(=木の赤ちゃん)”を採りに森へ!まずは種取り。森に自生する木々の近くで地面を注意深く見ると…。ここにも、あそこにも!たくさんの実や種が落ちています。


拾いはじめると…とっても楽しい!特にミズナラのドングリは大人気。みんな夢中です。まだ木についている実や種は、枝を引き寄せて優しく集めます。次は稚樹探し。とっても小さいので、僕らも最初は全く見つけられません。しばらく経つと目が慣れてきて…あった!優しく手で掘り起こし、救助します。


最後は山から下りて、苗づくり。一つひとつ種を取り出し、種類ごとに分類していきます。この作業が、とても大変!みんなで力をあわせ、コツコツと進めました。


最後に、種を稚樹と共に苗ポットへ。水をたっぷりとかけて作業は終了。大きく育ってくれるといいな。